生体液バイオマーカ―センター | |
1. センター長挨拶 2. ミッション 3. 沿革 4. メンバー 5. アクセス 6. シンボル・ことばの説明 |
1. センター長挨拶
|
||||
生体液バイオマーカーセンター(Biofluid Biomarker Center, BBC)では、主に、「なんでも尿検査」プロジェクトを進めています。「なんでも尿検査」プロジェクトは尿検査だけで、健康診断、人間ドックを可能にすることで、それによって、重症患者や要介護者が少なく、多くの人が百歳まで元気で過ごせる豊かな未来社会を実現でき、健康・医療の社会イノベーションを起こせると思います。 尿は誰でも、いつでも採取できる検体ですので、頻回に検査し、病気を早期発見できたり、健康状態を常にモニタリングできると期待されます。この「なんでも尿検査」を実現するために、BBCでは、尿中に健康障害や病気の指標となる分子、(バイオマーカー)を探索し、その検査法を社会実装することを目指しています。 私は尿中のバイオマーカー分子としては、タンパク質やペプチドが最適と考えています。それら以外には代謝産物や遺伝子関連分子などもありますが、代謝産物は食事や行動、さらには環境要因の影響を受けやすく、また、遺伝子関連分子などは健康障害や病気の発症・進展に必ずしも得意的に関連するとは限らないと思います。一方、タンパク質やペプチドは、機能分子で、比較的環境要因の影響を受けにくく、安定して生体内に存在し、健康障害や病気のバイオマーカー分子としてもっとも適していると考えられると思います。 尿検体は健康な方や患者さんにご協力いただき、健康診断や診療のために採取し、検査後、不要になったものを「なんでも尿検査」プロジェクトに使わせていただいております。さまざまな病気や健康障害の尿バイオマーカーの探索には、尿中に存在しているタンパク質やペプチド全て(プロテオーム、ペプチドーム)を対象に解析し、さまざまな病気や健康障害の指標となるタンパク質やペプチドを探索(プロテオミクス、ペプチドミクス)しています。 これまでは、さまざまな世代の健常者男性・女性の尿プロテオームを解析し、その解析結果を蓄積して、データベース化してまいりました。また、近年では、さまざまな病気の中から、腎臓病を選び、その尿バイオマーカーを探索し、腎臓の障害組織部位とその障害度を示す、さまざまな新規バイオマーカーの発見に成功しています。 本年度からは、次の標的疾患として、患者さんの数が増加している生活習慣病、特に、糖尿病の全身障害の早期発見や病態把握などを可能にする尿バイオマーカーの探索を開始しました。この研究は東ソー株式会社との共同研究として始められ、生体液バイオマーカーセンターは共同研究講座としてリニューアルされました。糖尿病関連の尿バイオマーカー探索のための尿検体は社会福祉法人、信楽園病院を受診された患者さんと同院の医療関係者の皆様のご理解とご協力で進められています。 BBCではこれからも、腎臓病、糖尿病以外のさまざまな病気や健康障害のバイオマーカー探索にも研究範囲を広げ、さまざまな病気や健康障害を尿検査だけで把握できる「なんでも尿検査」の完成を目指したいと思います。そのために、より多くの皆様や企業の御協力をお願いしたいと思います。よろしく、お願い申し上げます。 |
||||
|
メニューに戻る |
2. ミッション |
少子高齢化社会が進む我が国で、病気の人や介護の必要な人が今後、益々増加することが予想され、それが医療社会問題化しています。その未来予想を覆し、高齢者が生き生きと健康に活動する未来社会、病気の人、要介護の人が少ない未来社会が実現できたらすばらしいことではないでしょうか。 | ||
その実現には、個人個人が生涯にわたって、自らの健康に関心をもち、その健康を維持する努力もが必要です。また、健康に異常があったら、速やかにその異常を修正したり、速やかに医療をうけ、健康を回復することも必要になります。 | ||
生体液バイオマーカーセンター(BBC)では非侵襲で、何回でも検査できる尿検査を生涯継続し、少しの健康異常や早期の病気の発見を可能にする検査法の開発をミッションとした「なんでも尿検査」プロジェクトを進めています。 | ||
「なんでも尿検査」実現のために、尿中に排泄されている微量のタンパク質やその分解産物、ペプチドを網羅的に解析するプロテオミクス、ペプチドミクスという手法を用い、健康障害や病気の早期の指標となるタンパク質やペプチド(バイオマーカー)を探索しています。 | ||
さまざまな病気の患者さんに、医療機関での通常の尿検査後に不要になった尿検体を提供いただき、生体液バイオマーカーセンター(BBC)で病気ごとに、その病気のバイオマーカーとなるタンパク質、ペプチドを質量分析装置で探索し、その測定法を開発し、その社会実装を目指しています。 | ||
「なんでも尿検査」の達成の」ための尿バイオマーカー探索は、それぞれの病気ごとに進めてまいりますので、病気のバイオマーカーを網羅するには、10年くらいの年月はかかると予想されます。今後、探索を加速し、測定法を社会実装するためには、多くの患者さんののご協力とともに、多くの研究者や企業の皆様のご協力が必要です。 |
メニューに戻る |
3. 沿革 |
1. | 平成17年(2005年)、 新潟大学大学院医歯学総合研究科附属腎研究施設構造病理学分野の山本らがHuman Proteome Organization (HUPO) に Human Kidney and Urine Proteome Project (HKUPP)の開始を提案し、その国際研究組織構築と共同研究が開始された。 | |
2. | 平成19-23年(2007-2011年)度には文部科学省の国際的に卓越した教育研究拠点機能の充実特別経費(プロジェクト)に「腎糸球体プロテオーム解析による慢性腎不全への進展機序の解明」が採択され、腎臓病プロテオミクス研究の機器設置と研究者育成の基盤が整備された。 | |
3. | 平成23-25年(2011?2013年)度には、日本学術振興会の頭脳循環を加速する若手研究者戦略的海外派遣プログラムに採択され、「生検試料のマイクロプロテオミクス研究基盤の確立による疾患の病因・病態の解明」が推進され、若手研究者が海外の先端的プロテオミクス拠点に派遣され、その育成が図られた。 | |
4. | 平成24年(2012年)には日本腎臓学会の尿中バイオマーカーパネル化小委員会が組織され、新潟大学に「日本尿バンク」が設置され、尿のバンキングの標準化と国内腎臓病研究者による尿検体収集が始まった。 | |
5. | 平成25-28年(2013-2016年)度には日本学術振興会の革新的イノベーション創出プログラム(COI)で東北大学の「さりげないセンシングと日常人間ドックで実現する理想自己と家族の絆が導くモチベーション向上社会創生拠点」のサテライトプロジェクトとして「なんでも尿検査」プロジェクトが採択され、新潟大学産学地域連携推進機構に生体液バイオマーカーセンターが設置された。 | |
6. | 平成30年(2018年)度からは、生体液バイオマーカーセンターは東ソー株式会社との共同研究講座として新潟大学大学院医歯学総合研究科にリニューアルされ、「腎障害等の新規尿検査法の開発及び評価」プロジェクトとして糖尿病関連の尿バイオマーカー探索の共同研究を開始された。また、社会福祉法人、信楽園病院の協力でそのための尿検体の収集が開始された。 |
メニューに戻る |
4. BBCメンバー |
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
研究・運営
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
共同研究者
|
メニューに戻る |
5. アクセス |
キャンパス周辺 |
アクセス |
キャンパス内配置 |
ビルディング |
メニューに戻る |
6. シンボル・ことばの説明
|
|||||||||||||||||||||
|
メニューに戻る |
2024 | 新潟大学 | Biofluid Biomarker Center, | ||
生体液バイオマーカーセンター | Niigata University |